アメリカンポリス

村橋ゴロー

みなさん、こんにちは。ライターの村橋ゴローといいます。整理収納アドバイザーであるりえさんの夫を、14年ばかりやらせてもらっています。我が家は、世間ではわりと珍しい〝家事育児ほぼワンオペ〟を〝僕〟が担当。掃除・洗濯・炊事・子どもの世話を、ほぼ僕がやっているのです。バンドで例えると、「ここでメンバー紹介! ギター! ベース! ドラム! キーボード! 俺!!」なのであります。「そしてボーカルは、りえちゃん!」彼女には気持ちよく歌って(仕事して)もらえれば、それでいいのであります。

さて、そんな状態ですから土日、子どもを外で遊ばせるのも僕が担当。いや、僕が単純に子どもと遊びたいだけなんですけど、妻は起業したてで毎日を忙しく走り回っています。だから土日ぐらい解放させてあげたいじゃないですか。自分の時間をつくらせてあげたいじゃないですか。でもまあ、そうはいいつつ、子どもを独占したいだけなんですけどね。

ここで我が子を紹介したいと思います。4歳になる男の子・このブログでは「通称・グラ太」でお願いします。なぜ「グラ太」かというと、出産の際、分娩室に入ってからわずか15分でこいつはお腹のなかから出てきたんですよ。そのとき俺が「グラタンでも20分かかるわ!」と叫んだことから、「グラ太」と名づけたんです。通称のほうで。

で、先日の土曜日。いつもの週末のようにグラ太を連れだし、遊びに。この日は、大きめな公園に向かいました。そこで彼が興味をもったのが、三輪車。この公園では子ども用の自転車と三輪車の貸し出しがあり、練習できるスペースがあるんですよ。その光景を見たグラ太が「あれ、やりたい」と。でもね、親になってみてわかったことがあって、それは子どもの成長過程においてペダルひとつこぐことが、そんなにも大変なのかと。ですから「まあ、やるだけやってみ」とやらせたところ……初めてグラ太がペダルをこぐことに成功したのです! えらいぞ、グラ太!

そしてそのとき、撮った写真が上に掲載してあるやつです。どうですか、みなさん! どう見てもアメリカンポリスでしょう!? 去年の夏にせがまれ買った、グラサン。これみよがしにお掛けになられてますが、鼻ペチャなため全然鼻に引っかかってません。もう、ずれ落ちるずれ落ちる。そしてまだ赤ちゃんの名残りを残す、ぷくっと膨れたほっぺ。なんというブスかわいさ。6:4のブスかわいさ、です。サモ・ハン・キン・ポーの80年代映画に出てきそう感というか。映画のかなり前半、サモ・ハンに肉まんを口のなかに押し込められ、「アイヤ~」とたったひと言のセリフで消えていった端役感というか。

とにもかくにもグラ太は、4歳5カ月にしてペダルをこげるようになったのです。で、思い出す3歳のころ。同じような施設のある公園で、彼に三輪車にトライさせたのですが全然こげない。ゴーカートに乗せても、半歩前進しても3歩後退、を繰り返すのみ。熱心に教えても、全っ然できない。思わず「なんでできねえんだよ!」と怒鳴ってしまったことを思い出します。

でも彼は、「人間になって4年5か月後にこげる子」だったのです。ただ、それだけのこと。それをこちらの都合だけでワアワア言っていたことに、このアメリカンポリスは教えてくれたのです。ひとつの命を育てていくってことは、その子の個性や性格、それらすべてを受け入れ、そのうえで根気よくつきあっていく。そんなことをグラ太と遊んでいると、こいつが教えてくれてる気があうるのです。

こちらもまだ親になって4年5カ月、鼻ペチャのアメリカンポリスに教わることばかりです。

この記事を書いた人

村橋ゴロー

ライター・コラムニスト

72年生まれ・東京都出身。ややあって今に至る。自身の3年に及ぶ妊活奮闘記を綴った『俺たち妊活部』が、絶賛発売中!
その他、『日刊SPA!』や『itmama』、『ハフィントンポスト』では、子育てコラムやあれやこれやを連載中。また千原ジュニアさんやロンブー・田村淳さんら多くの芸人さんの著作の構成を手掛けてます。

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