業務計画、立てただけで終わっていませんか?
- 「担当が誰か分からないまま」
- 「現場が忙しくて進まない」
- 「気づけば数ヶ月話題にも出ない」
こうした“よくある理由”で、せっかくの計画が放置されてしまうケースを、私はいくつも見てきました。
でも実は、それ、仕組みを少し変えるだけで“進む計画”になるんです。
今回は、私が支援しているある企業での実例を交えて、
**「計画を動かす3つの工夫」**をお伝えします。
なぜ、業務計画が動かないのか?
責任の所在があいまい
担当が決まっていても、「その人が主体的に進めていいのか」「幹部の判断を仰ぐべきか」が不明確なまま。
気づけば、“とりあえず動かないほうが安全”という空気が生まれてしまいます。
「やらされ感」が漂っている
現場では「またやるの?」「誰の思いつき?」という声がちらほら。
本人にとって「意味のある取り組み」だと感じられなければ、どうしても腰は重くなります。

進捗確認の場がない
「進んでますか?」と聞かれることもなければ、「止まってます」と言う場もない。
こうして、計画そのものが静かにフェードアウトしてしまいます。
利益に直結しない仕事は、計画から外れがち
売上に直結する仕事に比べて、社内ルールの整備や職場環境の改善などは“おまけ扱い”されがち。
結果的に、「数字に表れにくいけれど大切なこと」が、計画から抜け落ちてしまいます。
では、どうすれば“動く計画”になるのか?
「誰のための計画か?」を共有する
私が支援している会社では、年度計画を立てるときに、まずは「この取り組みの意義」を確認します。
- 「経営方針とどうつながるのか」
- 「現場にとってどんなメリットがあるのか」
- 「担当者本人が納得して進められる状態か」
これらが言語化されてはじめて、“自分ごと”として動き出します。

やりきる前提で、計画を「精査&設計」する
かつてこの会社では、1年に27個ものプロジェクトを同時に進めていました。
でも、リーダーの負担は大きく、進捗もばらつき、結果的に「計画を立てっぱなし」になってしまったのです。
そこで今年は12個に絞り、「終わらせる前提」で体制やスケジュールも再設計。
「やりきる構造を意図して作る」ことが、計画の“その後”を大きく変えました。
利益に直結しない仕事も、計画に含める
たとえば、
- 社内の福利厚生見直し
- 若手の意見を拾う場づくり
- 社外への発信ルールの整備
といった取り組みも、会社の未来に必要な“投資”です。
だからこそ、「数字にならないから」と切り捨てず、目的や意義を明確にして計画に盛り込む。
そうすることで、社内の温度感も確実に変わってきます。
🔚まとめ:終わらせるつもりで、始める
業務計画が進むかどうかは、「気合」や「担当者の努力」だけでは決まりません。
意図して、“動く構造”をつくること。
その第一歩は、**「終わらせるつもりで始める」**という意志を会社全体で持つことかもしれません。
やりっぱなしではなく、やりきる。
その積み重ねが、“動く組織”のベースになると私は感じています。
📢 次回予告:理屈通りには、いきませんでした(笑)
こうして“やりきるつもりで始める”構造を整えたわけですが——
現場では、もちろん思い通りには進みませんでした。
そもそも、リーダーたちはどこまで理解していたのか?
幹部の思いは、ちゃんと伝わっていたのか?
計画を“やりきる”どころか、“進め方が分からない”という声も……。
次回は、そんな「現場のリアル」と向き合った“対話”の記録をお届けします。
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📝次回は、計画を“やりきるつもり”で始めたけれど——
「そもそも、進め方が分かりません」という若手のリアルをお届けします。